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仕事を見つけられない、発達障害グレー #神経発達症 #中間層 #没落 #適応障害#早稲田メンタルクリニック #精神科医 #益田裕介

Written By 精神科医がこころの病気を解説するCh on Wednesday, Oct 05, 2022 | 07:00 AM

 
<本の紹介> 精神科医の本音 (SB新書) https://www.amazon.co.jp/dp/4815616221/ 精神科医がやっている聞き方・話し方 https://www.amazon.co.jp/dp/4866801921/ 00:00 OP 02:44 高学歴だけれど 06:27 ホワイトカラー不要? 09:53 企業の高齢化 10:28 そもそも不器用 12:21 親の無理解 15:07 生きる価値、優しさ 本日は「仕事を見つけられない神経発達症・発達障害グレー」というテーマでお話しします。 うちのクリニックは早稲田でやっています。 早稲田がどこか地方の人はイメージつきにくいと思うのですが、山手線の内側にあります。 東西線の真ん中にあります。 東西線の真ん中ぐらいにあって、東に行くと東京駅や丸の内と呼ばれるところに行きます。 その手前のところにあって、もうちょっと西に行くと高田馬場や中野になっています。 中野になると住宅地という感じです。 住宅地と職場の間ぐらいにある学生街なんです、早稲田というのは。 首都圏で働いている人が多く来られるし、いわゆる高学歴と呼ばれる人たちが多い場所でもあります。早稲田大学もありますし。 そういう人たちが親の期待を背負って、いい大学に入れさせてもらい、親の期待を背負って就職しようとするのですが、なかなか就職できなかったり、就職しても仕事が続かなかったりします。 それでうつになって、もしくはひきこもってしまって当院を受診することは珍しくありません。 診察をしてると、うつ病や躁鬱病というよりは発達障害の問題が見え隠れすることが多いです。 発達障害の、でも障害というほどではない、いわゆるグレーゾーンと呼ばれる人たちが多かったりします。 今回はそういう人たち、発達障害グレーと呼ばれる人たちが仕事がなかなか見つけられない、何度も転職を繰り返してしまうことになっているという事実を皆さんと共有したいなと思います。 それと共に、彼らが苦しんでいることを知ってもらいたいし、それらをコメント欄でディスカッションできればと思って動画を撮ります。 ■高学歴だけれど 高学歴と呼ばれる彼らなんですけれども、高学歴じゃなくても良いのですが、子どもの時どうしていたかというと、塾や予備校に結構通っています。 塾や予備校にしっかり通い、強制ブーストではないですが、学力だけはついているという感じです。 その結果、意外と子ども同士の遊びが少なく、勉強もしくはゲームしかないみたいな形で、非認知能力、いわゆる学力ではない人間の知的な能力、学力では表すことができない、数字で表すことができない能力、昔はEQと呼ばれたりしていましたけど、そういう能力が育たなかったり、コミュニケーション能力が育たなかったりします。 あとはマネジメント能力ですね。 僕は地方だったし、昭和の人間なので、受験勉強はどんな参考書をやるのか、どういうスケジュールでやるのか、それが受験勉強の本質でした。 どちらかというと自分で自分を律して勉強するというのが受験勉強の本質で、実際に勉強する内容や、どういうことを勉強するのか、知識を身につけるのかなんて全体のうちの3割、4割ぐらいだったんです。 多くの学力で求められるものは何かというと、このマネジメント能力、我慢する力だったのです。 この我慢の部分を予備校や塾がやってくれる。戦略を立てたりマネジメントするところは。 だからただ学力だけに集中できる分、マネジメントする能力が低かったりします。 でも僕は塾や予備校が悪いと言ってるわけでもないし、もう皆がやっていることなので、皆が予備校や塾を使っている中で、マネジメントのことをやっていたら、競争は負けてしまうので、僕は別にいいとは思っています。 予備校や塾を使うことは悪いと全然思ってないんです。 でもマネジメント能力は育てにくくなっているだろうなと思います。 あとは物語です。 ゲームをやったりする中で、小説を読む、映画を見る、こういう登場人物がいるなどの物語のバリエーションが本当に少なくて、観たことがない人、経験が少ない人が多いなと思います。 これだけ情報があふれていると、自分の好きな情報を取ってしまうので、結果的にいわゆる物語というものを吸収しない人は、吸収しないまま大人になることが多いなと思います。 そういう形で、高学歴なんだけれども他の能力が育っていなかったりする、と。 なので実際に仕事をしてみると難しかったりするというのがあるのかな、と思います。 発達障害の問題もそうなのですが、精神疾患というのは遺伝子+環境で決まります。 遺伝子+生い立ちで決まるというところがあるので、もともと発達障害傾向があったとしても、生い立ちや養育環境によっては非認知能力やコミュ力を伸ばすことで、障害特性が目立たないこともあります。 ただ、そういうところが育つ経験がなかったからより障害特性が目立つ、ということなんです。 そういう話をしたいということです。 ■ホワイトカラー不要? あとは、世の中自体が変わってきています。 ホワイトカラー、いわゆる普通のサラリーマン、業務を調整したり仕事を他の人に振ったり、そういう調整役のようなサラリーマンの仕事というのがだんだん不要になってきています。 AIやIT化によって効率化することができるので、いわゆる昔ながらのサラリーマン、サザエさんでいうところの波平さんやマスオさんがやっているような仕事というのは本当になくなってきている感じです。 派遣社員の人にやってもらうというのもあったりして、いわゆる事務職というのは本当になくなっているという感じです。 そもそも人手不足なのですが、採用の枠が減っているというのはあります。 採用されるときにはマルチタスクが求められることが多いです。 つまり、AIやITを駆使して派遣社員の人と連携を取ったり、実際、派遣社員の人もITを使いながら事務の仕事をやったりする。 今までやっている仕事よりもはるかに複雑なこと、マルチタスクをしなければいけなくなり、上の世代、昔だったら発達障害ともグレーとも言われずに困らなかった人たちが困るようになっている、という現実もあります。 人間関係のコミュニケーション能力や調整というのもより複雑化してスピードアップしています。 業務自体のスピードも速くなっていますから、付いて行けなくなっている人たちがいるということです。 ようやく企業に入れても、ブラック企業になることが多いです。 中小とかベンチャーというのは別に社長が悪いわけではないのですが、ついついブラック化してしまいます。 それはヒト・モノ・カネがない、全部ないんです。 ないところからスタートするから色々な仕事をしなければいけないし、やる業務が多いのです。 だからついついブラック化します。 そこにしか入れない。 そういうところだと場所によってはピリピリしていたりするんです。 忙しいから皆もストレスが溜まってピリピリしていることもあるし、業績が上がらないからピリピリしているということもあったりして、ここでまた潰れてしまったり。 発達障害傾向のある人は目立つので、ちょっと失礼なことを言ってしまうとか、空気が読めないことをして周りからいじめられたり、目をつけられるということも結構多いなと思います。 それで辞めてしまうという感じです。 辞めたらまた就職が難しくなって、次に入れるところはよりブラックな場所ということもあったりします。 あとはこれもコメント欄とかでよくもらうし、僕も臨床でよく思うのですが、忙しいからこそ、うつの人が多かったり休職の人が多かったりして、変にメンタルヘルスの知識があったりするのです。 こういう人は入社させないようにしよう、入社してもこういう傾向のある人はちょっと早めに追い出してやろう、みたいなことになってしまうところもあります。 これは本当に現実としてあります。 こんなことはあってはいけないなと僕は思うのですが、あります。 ■企業の高齢化 儲かっているところはどうかというと、もう仕組みが出来上がっていて社員の高齢化と再雇用が進んでいて、なかなか新入社員を入れにくい環境だったり、入りにくい環境だったりします。 概要欄続きはこちら(字数制限のため) https://wasedamental.com/youtubemovie/6681/#c01 ------------- 神経発達症(発達障害)は医師でも見逃されやすい理由 https://youtu.be/fImIwTv_BYI ------------- 【メンバーシップ】 このチャンネルのメンバーになって特典にアクセスしてください: https://www.youtube.com/channel/UC7C5oRm6cGgbjJdPPEVeNMA/join オンライン自助会のHP https://crimson-panda-f74.notion.site/1ab9b16c165a47c487faa553bd3c133c スマホアプリからだとメンバーになることができません。 PCもしくはブラウザから申し込んでください、すいません… https://youtube.com/shorts/xfJ9ks-ftfg?feature=share 【精神科医がこころの病気を解説するChとは?】 一般の方向けに、わかりやすく、精神科診療に関するアレコレを幅広く解説しています。動画における、精神分析や哲学用語の使用法はあくまで益田独自のものであり、一般的(専門的)な定義とは異っているところもあります。僕がもっとも説明しやすいとたまたま感じる言葉を選んだだけなので、あまり学術的にとらないでいただけると嬉しいです。    早稲田メンタルクリニック院長 益田裕介 【自己紹介】 益田裕介 防衛医大卒。陸上自衛隊、防衛医大病院、薫風会山田病院などを経て、2018年都内で開業。専門は仕事のうつ、大人の発達障害。といいつつ、「なんでも診る」ちょっと変人よりの町医者です。 趣味は少年ジャンプとお笑い。キャンプやスキーに行きたいです。 2020年6月5日より断酒継続中。 【参考】 厚労省みんなのメンタルヘルス https://www.mhlw.go.jp/kokoro/ カプラン 臨床精神医学テキスト第3 https://www.medsi.co.jp/products/detail/3509 倫理規定について https://note.com/mentalyoutubers/n/nb130991f3fa4 【コメントについて】 ・コメントは承認制です。誰かのコメントに返信されているものは誤解される可能性もあり、基本的に承認されません ・コメントは益田が目を通していますが、手が回らず、質問にはお答えできません。ハートマークもつけてません。 ・(のちのち)自分や他人を傷つける可能性のあるものは承認されません ・他の人への返信も原則禁止です。共感的なもの、相手に役立つものは一部、許可しています。短い時間で判断しているので「どうしてこれがダメなの?」みたいなものもあると思いますが、それはこちらのミスであることも多いです。ご了承ください。 【取材対応。テレビや雑誌、Webメディアの人へ】 気軽にご相談して下さい。 [email protected] 方針についてはこちら https://youtu.be/esgbyuhTvRo 【動画制作の裏側はこちらから】 https://www.youtube.com/channel/UC9WXfmJQZVItKASe68--PJg 【切り抜き動画】https://www.youtube.com/channel/UCknohhOMaGmZICkGwS-Gi8w